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SILVA TRAIL RUNNER 4 (シルバ トレイルランナー4)


 北欧のメーカーSILVAから名作ヘッドライト「トレイルランナー」シリーズ最新作、「トレイルランナー4」が発売された。

 日本で取り扱いを行うノルディックスポーツさんよりトレイルランナー4を提供していただいたので早速インプレッションしてみたい。

 以前このブログでも前作「トレイルランナー3」「トレイルランナー2」のインプレッションを掲載した。(詳細はリンク先にて)
 このヘッドライトの特徴は何と言ってtもSILVA社独自の技術でもある「インテリジェントライト」システムにある。これは二つの異なる色温度のLEDを並列配置して、近距離と遠距離をそれぞれ独自に照らし出すシステム。簡単にいうとフラットな配光で全体的に照らし出すという感じ。明るさ絶対主義のヘッドライト戦争の中で「明るさ」ではなく、「見やすさ」にこだわって作られている稀なヘッドライトだ。実際に今までのモデルを使用してきたが、夜間の山中では絶対的な明るさが全てではないと感じる。ご存じの通り夜の山中は漆黒だ。月が出ていないと1m先でさえ見えない。そんな中では明るすぎるライトは逆に目が疲れる事が多々ある。そして明るいところと暗いところの境目がハッキリしすぎるとこれもまた目にチラつきが出てしまうのだ。暗い山中ではそこそこの明るさで十分行動が出来る。(スピードを要するレース等では別)
 このインテリジェントライトシステムで程よく拡散された配光はとても目にやさしく、見やすい。全体的にフワッと見ることが出来るので視点を大きく移動させたりしなくていいので目の疲れも少なく、夜間行動にはとても使い勝手が良いライトだ。もちろん防水仕様で雨の中でも使用には全く問題ない。

 重要な点を一つ。今回明るさのテストはあえてしていない。
 というのは、使う電池や環境、使う人によって明るさの感じ方はとても大きく変化する。絶対的な明るさが武器でないこの機種の見やすさという点は言葉や写真では伝わりにくい。そのあたりの感じ方で誤解が生じるといけないので今回明るさのレビューはしないことにした。その点をご了承ください。

 ちょっと話は外れるが、世の中に溢れているヘッドライトの電池の持ち時間ほどいい加減な表示はない。
 公式でも300lmで50時間とか書いてあるがあんなに持つわけがないのだ。そもそも単4電池の容量が750mAh~900mAhなのに300lmもの出力があったら維持できるのはせいぜい3~4時間が限度だろう。高容量、高出力の18650リチウムイオン電池でも400lmで6~8時間だ。
 単4電池は容量を上げる事が難しく、単3電池に比べて数分の一しか容量がない事を理解しないといけない。電池の容量が同じなのに出力が上がったらどんなに効率のいい回路でも照射時間は減るに決まっている。


 さて、トレイルランナー4と名前が示す通り今回は初登場後、3度目のモデルチェンジになる。
 モデルチェンジというと前のモデルより良くなった箇所もあれば改悪してしまう部分もあったりしてモデルチェンジが全て良いイメージを持たれる事は少ない。しかしこのトレイルランナーシリーズはモデルチェンジといえども外観は殆ど変わらず、良い部分はそのままに、悪い部分をブラッシュアップしていくという方法を取っている。(本来モデルチェンジってそういうものでは?)
 なので2から3、そして4まで外観の変更は殆どなく、中身の性能向上に大きく力が注がれているのが特徴だ。

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 トレイルランナー4の重さ98g(電池含まず)

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 3は96g バージョンアップしても殆ど変わっていない


 今回3から4へのモデルチェンジもはっきりいって外観では殆ど見分けがつかない。外観で大きく変更になった点はバッテリーパックが開閉しやすく形状が変更されている。それ以外はほぼ外観の変更はない。

IMAG4782.jpg
 左が3、右が4。バッテリーパックの形状変更。タブが付いて開閉がとてもしやすくなった。大きさは変わっていない。

 このバッテリーパックだが、3まではとても開けにくく、慣れないと開ける事さえままならなかったのが難点だった。しかし今回バッテリーパックの形状が変更され、指をひっかけるタブが追加されたことによって開閉がとてもしやすくなったのだ!これははっきりいって革命レベルの使いやすさ。トレイルランナーの不満点はここに集約されていたのでこの改善は本当に嬉しい。
 そしてフタの形状も見直されて、大きく開くようになった。今までは指で押さえないと閉じてしまったのだが、4ではフリーで開く。こういうユーザーに配慮した変更は他のメーカーも見習ってほしいところ。

IMAG4783.jpg
 タブ部分。4は大きく見えるけど実寸は変わっていない。

IMAG4787.jpg
 フタが大きく開いて電池交換がしやすくなった。
 

 中身で大きく変更があった点はライトの明るさだ。3の最大250lmから4は350lmへと大幅に向上された。
 そして今までhigh、lowの2段階だった明るさがhigh、middle、lowの三段階変更になった。3ではhigh250lm、low50lmだったのが4ではhigh350lm、middle150lm、low50lmと使い勝手が向上した。

 3の250lmでは明るすぎで主に50lmでの使用がほとんどだった。250lmは電池の消耗も激しく、実測3~4時間程で250lmは維持できなくなる。50lmで使用するとちょっと明るさが欲しい時に250lmに切り替える、という使い方をしていた。それが今回真ん中の150lmが追加されたことで電池の持ちも明るさも丁度良く使うことが出来る。

 切り替えは今までと同じようにスイッチを1クリックする度にhigh→middle→lowと切り替わり、長押しで消灯。消灯状態から長押しするとストロボモードになるのは同じだ。3のようにフワッと切り替わるのでなく、2と同じように押した瞬間パッと切り替わる方式に戻ったようだ。

 バッテリーの残量をしらせるインジケーターが見やすくなったのも変更点。表示方法は今までと同じように70 %以上=緑、30 %以上=黄色、30 %未満=赤だが、インジケーターのLEDが明るくハッキリとして見やすく変更された。

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 ベルトやプラスチックパーツ、ゴムの質感は変更なし。全体的に見てもどちらが4かわからないくらい(右が4)

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 ライトユニットは変更なし。スイッチのクリック感や角度調整も3と同じ。

IMAG4785.jpg
 バッテリーインジケーターのLEDが明るくなり見やすくなった。


 その他はベルトや配線、材質の変更はなく、今回も前作の足りなかった部分を改善した素晴らしいモデルチェンジとなった前回は2から3にモデルチェンジするまで4年かかったが今回は1年という短期間でのモデルチェンジでメーカーの意欲がうかがえる。そして価格もかなり抑えられた設定となって購入しやすくなった。

 注意点として、このライトは拡散光を使用しているので霧の時は光が反射してしまってとても見にくくなってしまう。霧の時はどんなライトも見にくいと思うが、このライトは特にその傾向が強いことを認識しておく必要がある。
 
 初代からモデルチェンジを繰り返しつつ、数多くのランナーや登山者に愛用されてきたシリーズの最新モデル。この夏ヘッドライトの購入を検討されている方は是非候補に加えてみては。

 取り扱いはいつものアカリセンターさんで。アフターケアも素晴らしくとても信頼出来る専門店です。

 日々練成

[ 2019/06/11 18:18 ] 道具 | TB(0) | CM(0)