山にいるとたまに聞かれるのが「そのザック揺れにくいですか?」という質問。
そんな時はなかなか返答に困るのだけど大体は「揺れます。個人差はあると思いますが……」と答えている。
まず大前提として揺れないザックはない。どんなにフィットするとか人間工学に基づいてとかを謳っていても人が担いで歩いたり走ったりする以上揺れる。(最近はこんなのもあるけど)問題はその揺れがその人にとって許容できるかどうかということ。けどそれは千差万別十人十色なので答えはない。なので揺れますかという質問に対しては揺れるとしか答えられないのだ。そして揺れないザックが無い以上、揺れに対して求める上限はどんどん高くなっていく。けれど揺れないザックが無い以上、ある程度の許容を設けないとどんどんザックが増えていくことになる。あっちを立てればこっちが立たず。帯に短し襷に長し。オーダーしたって完璧に要望にマッチするザックは出来ない。 じゃ、どうするの。という話。揺れないザックが無い以上、ザックが揺れないように走るしかない。ザックのここがどうしても当たって痛いとかここが短くて(長くて)どうしても体格に合わない、というならいざ知らず、揺れに対してはもう自分が合わせるしかないと思うのです。ある程度そのザックを背負って走っていれば揺れなんて気にならなくなる。そういう走りに自分が合わせていくようになっていくのです。それにはそこそこの時間と距離と経験が必要だけど、普段の山行やランで使っていれば自然と揺れは気にならなくなるんじゃないかなあ。(僕はそうです)一度使ってみてこのザックは揺れる、ダメだポイーってするのはハッキリ言って使い方が悪く、工夫がない。少し使い方や方法を変えると使いやすくなるかもしれない可能性を捨ててしまっている。道具として欠陥がないなら使い込んでみるべき。それでもダメならしょうがないけど。
揺れないザックはないので揺れないように行動しましょう。揺れないザックを探すよりトータルコストが圧倒的に少ないです。どうしてもだめならハイクソーって窓から捨てましょうね。