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TJAR2014記録 2日目~3日目(11日~12日)


 22:00
 21:00に就寝後、シェルターを叩く猛烈な雨音で目が覚めた。外は大荒れのようだ。時計を見るとまだ22時。マジか、まだ1時間しか経っていない。予定の時間まであと1時間程このまま耐えるしかない。しかし雨と風の勢いは増すばかりでシェルターは大きく煽られ、底は当然水浸し。足元は水たまりが出来ている。そのうち治まるだろうとシュラフカバーを深く被ってやり過ごそうとするが、どんどん勢いは強くなり、雷まで鳴ってきた。さすがに水に浸かっている背中が寒くなって震えてきたのでマットの上に胡坐をかいて水に浸かる面積をなるべく少なくする。最悪ガスでお湯を沸かして飲もうと準備していたら、外で誰かが大きな声で叫んだ。風雨で良く聞こえなかったが、どうやら大会本部から避難指示が出ているらしい。携帯にメールが来ているというが当然圏外なので届くわけない。みんなでスゴの小屋に避難しようという事になり、シェルターはそのままに荷物だけ持って外へ出る。外は凄まじい風雨。もう目なんて開けていられない。テン場は池になって登山道は川になっていた。ヘッドライトの明かりでそこに人がいる事を確認出来る。隣りは米田選手だった。一緒にスゴの小屋へ避難する。玄関を開けて小声で呼びかけるが小屋の方も寝てしまっているようだ。玄関に数名が避難してきた。手狭なので申し訳ないが小屋に上がらせてもらった。
 
 間もなく飯島委員長も小屋に来て衛星電話で本部と連絡を取っている。僕は乾いた服に着替えてダウンを着て保温。これから長い夜になるだろう。その後飯島委員長から報告があり、先行しているグループも薬師山荘で足止めになっているとの事。天候が落ち着く4時過ぎまでは待機とする事が告げられた。少し風雨も収まってきたので、外のベンチへ出て数人で固まった。シェルターへ戻った人もいたようだ。ガスバーナーでお湯を沸かして体を温める。少しでも何か食べようとクリフバーを食べた。甘いコーヒーとクリフバーを食べて体もずいぶん温まった。下にマットを敷いて5人程で固まって座ったまま仮眠した。雨は弱くなったが降り続いていた。
 
 3時頃少しうつうつとして目が覚める。僅かに明るくなってきたかな?4時近くなり、出発準備をした朽見選手がやってきた。4時丁度に出発するようだ。4時を過ぎて朽見選手と西田選手、その他なん名かが出発。僕と米田選手は明るくなってから出発しようと、再びお湯を沸かしてコーヒーを飲んだ。

 5:30
 スゴ乗越し小屋出発。
 夜が明けて明るくなったが相変わらずの風雨の中を進む。僕と米田選手、千原選手、飯島選手、平井選手、江口選手、少し遅れて安部選手が続いた。
 北薬師近くになると選手間も大きく開いてきた。僕と米田選手から後ろは大きく離れている。北薬師には7時頃到着。ここから少し危ない区間になるので気を引き締める。稜線の風雨に耐えながら進む

 8:00
 薬師岳
 やっと到着した。思いのほか風雨は厳しくなかった。薬師の下りを急いで下る。薬師山荘では湯川選手と中村選手がご飯を食べていた。薬師小屋はスルーして太郎小屋を米田選手と目指す。途中の薬師峠付近は濁流の跡が残っており、昨夜はかなり厳しい流れだったのだろう。 薬師峠を過ぎて太郎小屋までもう少し。ガスの向こうに太郎小屋のシルエットが見えて一安心。

 9:10?
 太郎小屋
 小屋には柏木選手がいた。打った膝が痛いらしい。そしてなんと楽しみにしていた食事は10時からだという。仕方ないのでカップラーメン2個とパンを補給。そのうち安部選手も到着。玄関の外を見ていたら中村選手が凄い勢いで折立の方へ下って行くのが見えた、そっちじゃないですぅ・・・。
 
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太郎小屋での米田選手の自画撮り。後ろは僕。 

 10:15分、黒部五郎小屋を目指して出発。雨は小康状態だ。北の股岳を超え赤木岳をまくと中俣乗越し。ここを過ぎると黒部五郎へのうんざりするような登りが続く。ガスで展望もなく、風はかなり強く吹き付けてくる。プチプチベストの威力はすごい。多少結露するが保温性を考えたら問題にならないぐらいだ。五郎の肩へ到着したらカール方面へ。ガスで展望はないが、見事な巨石が点在して僅かな時間だが見とれてしまう。このあたりからちらほらと登山者とすれ違う。みな雨具フル装備で疲れた表情だ。

 14:10
 黒部五郎小屋到着。
 待望のカレーを注文。TJARの選手は小屋のご厚意で大盛り指定も出来るようなので米田選手と迷わず大盛り注文。実は山小屋でカップ麺以外の食事をするのは初めて。ドキドキです。間もなく大盛りカレーが到着。がっつり一口。うまい!大盛りカレーをペロリと平らげてしまった。まだまだ入りそうなので親子丼も注文。これも米田選手と一瞬で平らげる。お腹いっぱいで大満足。さあ今日中に槍は越えたい。双六小屋を目指して出発。三俣蓮華から少し風が出てくる。雨が降らないだけありがたい。まき道ルートを選択してどんどん進む。なんだか幻聴と少し幻覚も見えてきた。ほぼ寝ないでここまできたのだから仕方ない。小屋への下りで18時まで残り3分。小屋の利用は無理そうだ。

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ペロリといただきました。ご馳走様でした!

 18:01 
 双六小屋到着。
 多くの登山者に注目されて恥ずかしい。これから北アルプスのラスボス西鎌尾根へアタック。水を補給して出発。風は強く間もなく日没でヘッドライトオン。しかしガスが強くLEDではなかなか先が見えない。苦労してルートを辿り先を目指す。千丈乗越しを超えればいよいよ核心。鎖場を何個か超えて急登を我慢の登り。ペンキマークは増えるが夜なので中々先が見えず心が折れそうになる。もう勘弁してほしいといったところで、小屋のスタッフがヘッドライトを照らしてくれた。ありがたい、もうすぐだ。

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西鎌アタックを前に元気いっぱい米田選手

 21:30 
 槍ヶ岳山荘到着。
 丁度柏木選手が出発するところだったので、握手をして無事を祈る。小屋の診療所玄関を借りてしばし休憩。前回のDVDで途中リタイアのシーンがあったのはまさにこの場所だという。小屋の常駐医師はこれから来る選手は疲労困憊で大変だろうと言っていた。さあ後は下るだけ。米田選手と小屋からの盛大な見送りを受けて、槍沢方面へ下る。ひたすらガレ場を下る。暗闇の中ひたすらひたすら下る。いい加減膝に来る下りを延々と下る。かなり飽きが来た頃に槍沢の巨大雪渓を横切る。長い林道をひたすら歩いてババ平を通過。寝不足で疲労の強い体に単調な林道はかなりきつい。そのうちフラフラと眠りながら歩いたり、幻覚を見たりとかなりギリギリ。1:30頃、槍沢ロッジのベンチで柏木選手が行き倒れていた。僕らも限界なのでベンチで仮眠。目を閉じたら一瞬で落ちた。

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槍ヶ岳山荘にて
 

 2:50?
 槍沢ロッジ出発。
 柏木選手はまだ寝ているようだ。少し元気が出たので頑張って進む。ぬかるんだ林道にはまいった。横尾まで4kmの看板は絶対ウソだと悪態をつくぐらい長かった。嫌気が差してきた頃に横尾山荘到着。自販機が動いていたのでコーラを補給して一息。さあここから徳沢まで頑張れば小梨平はすぐそこだ。元気を出して米田選手と進む。登山客も増えて徐々に観光地な雰囲気に。

 5:20
 上高地関門(小梨平)到着
 関門には僕を応援してくれているSatoさんが応援バナーを広げてテントで待っていてくれた。これは本当に嬉しくて感激だった。照れも入ってあまり上手くお話し出来なくて申し訳なかった。疲れも吹き飛んでとても元気が出た。Satoさんに挨拶をして関門を通過。とりあえず少し寝たいのでビジターセンターのウッドデッキへ移動。雨が降っているが直接当たらないだけましなのでずぶ濡れのシュエルターや濡れ物を広げて少しでも乾かす。お湯を沸かしてα米を食べて一息ついたらシュラフカバーに潜り込んで目を閉じたらやっぱり一瞬で落ちた。

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Satoさんの応援バナー。めっちゃ元気出ました!ありがとうございます!

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米田選手もぐっすり
 
 3日目へ
 日々練成



 
[ 2014/08/21 20:36 ] 2014TJAR | TB(0) | CM(0)

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