SILVA TRAIL SPEED (シルバ トレイルスピード)レビュー


 またまたSILVAライトの紹介。
 今回のライトは前回レビューした「SILVA トレイルランナー2」上位版ともいえる、「SILVA TRAIL SPEED (シルバ トレイルスピード)」。
 
 このライトもSILVA独自のシステムとして有名な「インテリジェントライトシステム」が採用されており、超拡散光となっている。(インテリジェントライトシステムについてはトレイルランナー2参照)明るさは公称400ルーメンとヘッドライトとしての明るさは現在最高クラス。併せてこの超拡散光のおかげで非常に視界が明るく広く確保される。ライトユニットはバッテリー別体式となっており、ライト本体は非常にコンパクト。トレイルランナー2はLEDが横並びだったが、トレイルスピードは縦2つとデザインに変化がある。
 方持ちアームの方式は変わらず、操作もトレイルランナー2とほぼ同じ。スイッチは本体1度押すと点灯、2度目で減光(50%ぐらい?)3度目で下側のLEDが消灯。長押しでOFFとなっている。バッテリーインジケーターは未搭載。
 パッケージにもあるように、自転車に取り付ける事も想定されていてそのためのアタッチメントも豊富だ。ヘルメットに直接とりつける事も出来るようになっている。

 使用電池は単三4本とトレイルランナー2の単四3本からかなり大容量化している。バッテリーパックは縦2本入る形状で比較的大型。本体とパックを繋ぐケーブルは分割出来て、付属の延長コードで延長可能だ。本体とバッテリーパックは共に防水仕様のIPX6。公称照射時間は最大2時間、最少15時間。しかしこれはアルカリ電池での数値であり、より大容量のニッケル水素電池だと最大でもかなり長時間その光量を維持出来た。

400ルーメンの明るさは流石に明るい。照射範囲も非常に広く、トレイルランナー2の上位といった感じだ。不思議に感じたのは、遠くを照らそうとするほど明るく感じられる事。インテリジェントライトシステム特有の「見やすさ」がそう感じるのかもしれない。
光量を落としてもそれほど暗くは感じられない。通常行動なら2番目のモードでも充分だ。

 実際に使用してみて感じた事は、このライトは登山やキャンプで使うというより、レース等で夜間積極的に走る様なシチュエーションでこそ、その真価を発揮すると思った。登山で夜明け前、日没後1時間程の行動や、テント内の明かりで使うには少々オーバースペックかも?
 
 トレイルスピードは必ず日をまたぐレース、たとえば富士山一周(UTMF)や海外100マイルレース等、「多少の重さは我慢しても圧倒的な明るさを長時間維持したい」という時に、そして「ハセツネカップ」のようなスピードレースで、下りのトレイルで明るさが必要な時に最大限威力を発揮すると感じた。
 UTMFでは二晩をまたぐ選手が多いだろう。そういった場合、トレイルスピードの明るさと照射時間ならかなり優位にレースを進められると思う。そして「ハセツネ」のようにスピードが求められるレースでもこの明るさは武器になるだろう。下りのトレイルでは明るさが絶対的なアドバンテージ。必ず夜間を走る事になるハセツネでもトレイルスピードは活躍してくれると思う。

 これは一部のエリート選手だけではなく、一般の選手にこそ必要だろう。多少バッテリー管理が甘くても長時間使えて、夜間真っ暗な山中に慣れていなくても不安を感じない明るさ、シンプルで分かりやすい操作系、どこでも手に入る単三電池。一般選手にこそこのライトのアドバンテージは大きいと思う。

 今後より長時間で夜間行動が増え、スピードも伴うレースが増えると、ヘッドライトはより専門化していくのではないかな?と思う。日帰り登山で持っていくなら軽くコンパクトなライトでもいいが、レースであれば絶対的な明るさが必要だろう。
 トレイルスピードはそんなレースに特化したライトの先鋒になるのではないかな、と思う。

 強力な明るさと超拡散光で広範囲の視界確保が可能。ニッケル水素電池による長時間照射が可能なトレイルスピード。しかしいい点ばかりではない。
 
 一番の気になる点はそのバッテリーパックの重さだろう。単3電池4本が2列縦に入るので縦長な形状は頭に付けるにはバランスが悪い。
 やはり延長コードを併用して使用するのがいいだろう。そうなるとパックの取り付け場所が気になる。公式ではウエアの腰にはさむようになっている。これでもいいが少々コードが長くなりすぎる気がしたので、僕はザックの肩ベルトに取り付けてみた。付属のバンドでコードをまとめてしっかり止めれば重さは気にならない。ヘッドバンドからコードが下がっているが、走っても意外にも気にならなかった。ザックを降ろすときは一時的にヘッドバンドに取り付ければ問題はない。頭にはライトユニットだけの重さになるのでこれは快適だった。
 少し変わった使い方としては、ライトユニット自体を頭ではなくザックのベルトに取り付けてしまうという方法。本体からベルトは簡単に外せるので、本体をザックのベルトに取り付けてバッテリーパックは適当なポケットに放り込めばいい。ライトは超広範囲を照らしてくれるので頭を向けなくとも全体の様子はわかる。この方法でも問題はなかった。実際、ヘッドライトを腰ベルトに付けて、足元専用の腰ライトと進行方向用のヘッドライトを併用する方法はトレイルランナーの中でも知られたやり方だ。

 そしてもう一点は、超拡散光の弱点であるガスや霧にはやはり弱い。この点は留意して他の代替手段を持っておく必要はあると思う。

 トレイルスピードという名前からしてもやはり夜間スピードを伴うシチュエーションを想定しているのだろう。多少バッテリーパックの重さはあるが、それを上回る明るさと照射時間をどう活かすか。使用する人によってその性能を様々な状況に対応させる事が出来ると感じるライトだ。

 最後に、これは直接的な性能には関係ないが、トレイルスピードはライトの切り替え時や消灯する時に「パッ」と切り替わるのではなく、フワッと僅かにタイムラグを起こして切り替わる。高級車のルームライトが点灯する時の様な感じだ。何となく高級感があって好きです。

 ※ 個人的な感想なのであくまで参考程度に。道具は使ってみないとわかりません。

 例によって購入や詳しい数値は販売店のアカリセンターさんもしくは代理店のノルディックスポーツさんが丁寧に対応してくれます。

 日々練成

 dgxxg (2)
 パッケージ。自転車での使用も想定されている。無駄の無い包装がいかにも北欧的で好き。

dgxxg (3)
 本体セットとパーツ類。様々なシチュエーションでの使用が考慮されている。

dgxxg (4)
 大きさ比較 左:トレイルスピード 右:トレイルランナー2 縦2灯デザインでスリムになっている。
 赤い部分はゴムになっていて、落下や衝突の時にダメージを軽減してくれそうだ。


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 上から。トレイルスピードはベースから取り外して別のベースに取り付け可能。勿論上下に可動します。

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左側 スイッチは左側1つで共通。トレイルスピードの方が大きくなっていて操作しやすい。本体は金属製で丈夫な造りだ。

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 本体、ベルト、延長コード、バッテリーパック装着時。延長コードは身長175の僕が頭から腰まで余裕を持って届く長さ。

dgxxg (8)
 ザックの肩ベルトにバッテリーパックと延長コードを付属のバンドで固定した状態。これだと重さもバランスも気にせず走れた。

dgxxg (9)
 本体とベルトの重さ。72g

dgxxg.jpg
 アルカリ電池4本入れたバッテリーパック。162g
[ 2015/04/13 20:54 ] 道具 | TB(0) | CM(0)

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